映画【不機嫌なママにメルシィ！】見どころ/あらすじ/感想～上級者向けの映画です～

見どころ

監督・脚本・主演なんと全てギョーム・ガリエンヌ(＝ギョーム、母)です。フランス俳優ギョーム・ガリエンヌの半生を描いた、戯曲めいたストーリーです。2013年の映画。

元々はギョームが舞台で演劇していたのを、映画化したものです。本編ではギョームが本人役として演じ、更に、母親役も演じるという1人2役の大奮迅の働きです(笑)普通の映画とは一風変わった、言うなれば上級者向けの映画ですね！
以下あらすじです。

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ギョーム、スペインへ行く

『マシンガントークで出迎えられるギョーム』

ギョームはフランス産まれフランス育ちの男の子です。しかし、母の育て方がそうしたのか、元々ギョームが持っているものなのか、立ち振舞いが女の子っぽいのです。そんなギョームのことを母親兄弟は皆、100%ゲイだと信じていました。

ある日、ギョームはいつも不機嫌そうにしている母に言います。「ママみたいにスペイン語を話したい。スペインに語学留学させて！」母は「いいわ。」と言い、ギョームは夏休みを利用しスペインへと旅立ちます。

ギョームは、早速スペインのホームステイ先「パキ家」にお邪魔します。パキはフランス語が一切話せず、スペイン語のマシンガントークでギョームを出迎えます。ギョームもギョームでスペイン語はさっぱりなので、何を言っているのかちんぷんかんぷんです。

上手な踊りのはずが…

『踊りを披露するギョーム』

何とかかんとか意志疎通を計り、「３週間後にお祭りがあって踊れたほうが楽しい」ということで、ギョームはパキからフラメンコの振り付けを教えてもらいます。

お祭り当日、ギョームはスペイン人顔負けのフラメンコを披露します。しかし、完璧にこなしているのにも関わらず、周りの人たち皆ギョームの踊りを見てくすくす笑い、遂には大笑いをします。実はパキから教えてもらったのは、女性用の踊りでした。

ギョームの女の子っぽい立ち振る舞いも相まって、「女みたい」と言われます。ギョームは喜び、「ありがとう！ママが聞いたら喜ぶよ！」と全く気にしません。

ギョームの女子力

『母の真似をするギョーム』

ギョームは母のことをとても慕っており、また自身のことを「僕は女の子になるべきなんだ。女の子なんだ。」と思っています。母のことをよく観察し、母の仕草、声真似なんかもお手の物です。使用人、はたまた家族まで騙されてしまうほどに。けれど、父だけはそんなギョームを許しません。

ギョームの父は、ギョームを男らしくさせるため、ギョームを男子校の寄宿舎へと行かせます。けれど、そこでの生活は散々なものでした。皆ナヨナヨしたギョームをからかい…要はイジメにあうのです。母の気遣いで、ギョームは別の学校へと転校します。

転校先での生活は、それなりに良いものでした。この生活中に、ギョームは遂に父に「女の子」だと認めさせたり、女子力アップのきっかけを掴んだり(笑)、さらには「ジェレミー」という男子生徒に出会い、ギョームは好意を寄せたりと。

初めての失恋

『母に相談するギョーム』

順風満帆なギョームですが、あることが発覚します。ジェレミーには彼女がいたのです。運の悪いことに、営んでいるところも目撃してしまいます。失恋したギョームは母に相談します。すると母は、「幸せはひとそれぞれ。そっちの人も、、」

ギョームは「そっちの人とは何？」と不思議そうに聞きます。母は答えにくそうにしますが、ギョームがあまりにしつこいので、「ゲイよ！」と語気を強めて言います。呆然とするギョーム。そして、母がいなくなった後１人で言います。「ママ、違うよ。僕はゲイじゃない。女の子だ。そっちじゃない。」

大好きな母に、女の子じゃないと言われたギョーム。じゃあ自分はいったい何なのか。男の子なのか女の子なのか、はたまたゲイなのか。ギョームの本当の自分探しが、ここから始まります。そして、成長したギョームが導きだす答えとは…！？

感想

完全初見殺しの映画だと思いました。映画を見慣れていない人は、多分途中で見るのやめてしまいそうな感じがします(笑)初見だと「？？？」て思う部分が多いんですよね！この映画では特に。

ちょいちょい出てくるギョームの母。そして、母が出てくるタイミングがおかしい！「いやいや、あんたなんでここにいんの！？」て感じです。2,3回観てようやく笑い要素だと気付きました(笑)

映画の終盤では不機嫌なママの真意が分かったりと、なかなか奥が深かったりもします。この映画は何回も観てこそ良さが発揮されると思います。故に上級者映画ですね！

『自分探しに励むギョーム』

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